The Americans

「まろたかちほ」さんがおっしゃているとおり丁寧な装丁で、表面が薄い布地で覆われていて美しいです。写真集は見開きで見られることを考慮された綴り方のため、１８０度に開いて机の上に置いても自然に閉じたりしません。ばらばらになる心配もなさそうです。過去に購入したエド・ヴァン・デル・エルスケンの「セーヌ左岸の恋」はファクシミリプリントでコントラストが強かったのですが、この本の写真は諧調が豊かで満足できました。各写真についてのコミットメントは左ページの下のほうに撮影場所があるだけです。商品説明に、コミット情報は巻末にまとめてある旨の説明がありますが、あるのは過去の発行情報だけです。それによると初回の発行は１９５８年ロベール・デルピール。２回目は１９５９年グロウヴ・プレス。初回発行から４０年後の２００８年にドイツのシュタイドゥル社が再版してくれました。同社の第８版が２０１４年に、第９版が２０１５年に出されています。それ以前の２社は１版ずつで終わっているようなのでシュタイドゥル社の意欲を感じます。ブックデザインはロバート・フランク、ゲルハルド・シュタイドゥル、クラース・メラーとありますので、同社になってから少し装丁が変わっているのかもしれません。ジャック・ケルアックの序文は１９５９年に書かれたので、初回本にはなかったでしょう。シュタイドゥル社になってからも、特に８版と９版の発行年を記載しているということは、このとき装丁の変更が行われているのかもしれません。したがって過去の否定的なレビューを気にする必要はないと思います。